【第28回 Foreign Affairs 研究会実施報告】
(2012/12/27)

第28回FA研究会実施報告  

2012年12月27日(火)午後6時から第28回 Foreign Affairs 研究会が神田学士会館内の中華レストラン「紅楼夢」で開催されました。出席者は13名で、2時間ほどの研究会終了後には議論を続けながらも美味しい中華料理を楽しみ、忘年会も兼ねる事としました。

今回のテーマはFA誌2012年9/10月号掲載の論文「How China Sees America - The Sum of Beijing's Fears」で、レポーターは網倉さん(7期)でした。論文の著者はAndrew J. Nathan(コロンビア大学政治学教授)とAndrew Scobell(ランド研究所所属の上級研究員)で、アンドリュー・ネイザンは有名な『天安門文書』の著者であると、網倉さんから紹介がありました。


FA研究会・網倉さん

内容はタイトル及びサブタイトルに示されているように、中国はアメリカをどう見ているのか、中国が抱いている怖れとは何なのかを示し、アメリカは中国の台頭に対してどのように立ち向かうべきかを示したものです。米国は中国の影響力増加を心配しているものの、北京の目から世界がどのように見えるかを考えることはめったにないが、中国は過去のアメリカとの様々な接触の経験から、米国の高官が愛想よく優しく話しかけたとしても、それは見栄えを良くした脅し文句であり、その背後にある圧力に注意を集中する事になる。中国が成長するのに対し、アメリカは常にその邪魔をするように感じている。中国はアメリカが衰退に向かっていると思っているが、一方で、これから数十年に亘って世界の覇権国であり続けるとも思っている。アメリカはアジアの成長する超大国、中国に期待することを示すのに躊躇すべきではないが、極めて静かに、クールに、そして十分な知識を持った上で行うべきだとしている。中国の興隆は最早押止める事は不可能であるが、その中国を管理するためには、軍事力のイノベーションや同盟国との協力関係強化、卓越した高等教育部門の維持、知的財産権の保護など、米国独自の価値観をしっかり守り、問題に自国で取り組む事が肝要であると論じています。


FA研究会風景

今回テーマとした論文の中ではアメリカの外交政策の巧みさ(意図してなのかは不明ですが)に中国が振り回されてきた様子が良く示されています。それでは日本はどうなのだろうかと、参加した誰しもが考えてしまった事でしょう。尖閣問題を契機とした日中関係の冷え込みがあり、中国との関わり方については改めての関心が高まっています。日本政府には中国の戦略を十分に分析理解した上で、日本の国益を守るための対応を切に望みたい思いです。


FA忘年会

網倉さんには長文の翻訳、解説を頂き、有難うございました。参加者全員を代表して御礼申し上げます。忘年会では中国問題だけでなく様々なテーマについて歓談し、午後10時頃にお開きとなりました。2012年も研究会は1回のみの開催となってしまいましたが、2013年はどうなるでしょうか。何とか2回の開催が出来ればと思っております。


FA研究会・忘年会(2012年12月27日)


報告者 小川哲夫(7期)
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