【第31回 Foreign Affairs 研究会報告】
(2015/6/10)

2015年6月10日午後6時30分から、学士会館会議室において第31回のForeign Affairs研究会が開催されました。今回は国際協力機構(JICA)のアフリカ部長、乾英二氏の講演という形で開催しました。前回の研究会終了後に参加者で相談した結果、Foreign Affairs誌にテーマを頼るだけでなく、外部(内部の方でも良いのですが)の講師をお呼びしての講演会を年1回開くようにしようという事になり、その第1回目の試みです。


司会の小川さん


乾部長をお呼びするに際しては菅野さんにご尽力頂きました。JICAからは、人間開発部の佐野景子次長にもご参加頂き、一方、研究会メンバーの出席者数は14名でした。アフリカをテーマに選んだのは、これまで研究会では一度もテーマにした事がなかったこと、日本人のアフリカについての認識レベルが低いと感じていたからです。


講師のJICAアフリカ部長 乾英二氏


JICA人間開発部次長 佐野景子氏


講演のテーマは「アフリカ開発の可能性」で、用意していただいた資料に基づき、アフリカの現状・課題、日本のアフリカ支援について1時間ほどお話をして頂きました。中国、日本、アメリカがすっぽり入ってしまうという広大な面積を持ち、54カ国、10億人の人口を抱えるのがアフリカです。豊富な天然資源が注目されてきましたが、長く続いた経済低迷の後、2003年以降は年率5〜7%程度の経済成長を続けています。都市化も急速に進んでおり、増加を続けている若い労働力を含めて、21世紀後半に向けてのポテンシャリティーは大きいと見られています。しかし、貧困人口比率が急速に減少してきているとはいえアジアとの差も大きく、依然として資源依存の成長であるなど、問題点や課題も少なくないというのが実情です。急増する人口への対応として、農業生産性の向上、製造業などの安定した雇用の場確保などにより、経済構造を転換させ、社会的強靭性を強化する事が課題解決のために求められています。こうした課題への対応策として実施されている日本のアフリカ支援についても詳しく説明がありましたが、JICAのホームページに記載されていますので、そちらをご参照下さい。

http://www.jica.go.jp/about/report/2014/ku57pq00001nohem-att/19.pdf








FA研究会風景

講演のあと、活発な質疑応答が行われました。資源確保のため積極的な対応を見せる中国の問題、商社以外の日本企業の進出が少ない状況、特に、インフラ整備が進められる中で期待される建設業などの関心がイマイチである事、JICAの専門家として派遣された経験を持つ参加者のコメントなど、興味深い質疑が行われ、食事のために質疑を打ち切るタイミングをつかむのに苦労したほどでした。食事中も質疑は続けられましたが、9時15分頃に研究会終了としました。







活発な質疑応答

講演の中で乾部長から、一般的にアフリカでは産業を支える中間層の人材不足が問題との指摘があり、日本への留学生の受け入れなどの対策が進められているとの話があり、日本企業によるインターンシップ受け入れへの期待が寄せられました。グローバルな経済環境の変化を考えると、日本にシンパシーを抱くアフリカの優秀な人材を多く育成する事のメリットは間違いありません。アフリカへの投資は時期尚早と考えたとしても、人材育成への協力は今から行わなければならないことではないでしょうか。


第31回FA研究会参加者

報告者 小川哲夫(7期)