【第33回 Foreign Affairs 研究会&斉藤惇様祝賀会報告】
(2016/6/14)

2016年6月14日午後6時から、如水会館の「記念室・東」において、第33回のForeign Affairs(FA)研究会(特別編)と、斉藤惇さん(4期)の「旭日大綬章」受章の祝賀会が開催され、30名が参加されました。

今回のFA研究会は斉藤惇さん(4期)による講演会として計画していたところ、斉藤さんが旭日大綬章という我が国最高の褒章を受章されたため、その祝賀会と合わせて開催することにしました。祝賀会の時間を確保するために、斉藤さんの講演時間を50分に制限させて頂きました。


講演する斉藤さん


斉藤さんの講演テーマは「日本企業の課題」で、内容は大変厳しいものでした。


司会の小川さん


概要は以下の通りです。
世界経済は中国の成長鈍化などの要因から予想以上に厳しくなってきている。その中でも日本は、労働人口の減少、労働生産性上昇率の低下などから政府が目標とするような成長を達成するのは容易でない。政府目標の達成のためには労働生産性を米国並みに高め、労働投入量を、移民の増加、女性の労働参加率の上昇、高齢者のリタイアを大幅に遅らせる事などにより増やさなければならず、安倍政権の掲げるGDP600兆円の実現も厳しい。

 
講演会風景


一方、日本企業の状況を見ると、利益率(売上高利益率)は世界最低水準であり、米国、中国、韓国などの上場企業に大きな差を付けられている。その要因としては、財務分析による戦略立案力の弱さ、コアーコンピタンスへの集中と非効率分門のカーブアウトの欠如、サラリーマン経営者のリスク回避傾向などが挙げられ、米国でMBAを取得した経営陣をそろえた中国、韓国の上場企業との経営力格差は大きい。主要国の時価総額上位企業を比較してみると、トヨタを筆頭にした日本企業は大きな差を付けられている。新しい情報産業時代を迎えて、単なる技術変化を超えたパラダイムシフトが起きており、情報を商品化した産業育成により、稼ぐ力を高める事が大きな課題である。それにしても日本の新規起業の少なさは世界の中でも際立っており、大きな問題である。


講演会風景


日本企業の収益力の低さ、日本の労働生産性の低さ(特にサービス産業)、様々な環境変化への対応遅れは長年指摘され続けてきており、ようやく少しは良くなってきている様にも感じていたのですが、斉藤さんの示された資料で改めて世界の中での位置づけを知り、中国企業の成長などを含めて、日本企業の課題の大きさを感じさせられました。経済のグローバル化の深化、国境のない企業活動、情報技術の深化と活用の広がりなどがもたらす様々な格差の拡大をどう考えればよいのか、一部の成功者への富の集中、変化への対応が出来ず、不満を抱える人々が増加している状況をどうするべきか、少子高齢化社会を迎えながら、巨額の財政赤字の解消に手を付けられず、厳しい課題の先送りばかりしている日本はどうなるのかなど、斉藤さんの講演を聞きながら、答え出すのが難しい様々な課題が頭の中をぐるぐると経巡りました。


講演会風景


講演会のあと、同会場で祝賀会が開催されました。高羅さん(1期)の乾杯スピーチのあと、参加者一同から斉藤さんにお祝いの品が贈呈されました。


乾杯スピーチをする高羅さん


参加者からのギフトと斉藤さん


その後、斉藤さんから、天皇陛下が直接、勲章を授与される親授式のことやそれにまつわる裏話などお話しいただき、初めてお聞きする内容が多く、大変興味深いものでした。





斉藤さんのお話しに聞き入る参加者たち

祝賀会の途中で、3期の新田さん、4期の中井さんから祝辞を述べていただきました。お二人とも斉藤さんとはお仕事関係やMBI同期でご一緒され、斉藤さんの功績やエピソードなど、楽しく語っていただきました。


祝辞を述べる中井さん


祝辞を述べる新田さん

祝賀会風景

1時間半の懇談会はあっという間に過ぎ、最後に斉藤さんを囲んで記念撮影をし、お開きとなりました。


斉藤さんを囲んで

報告者:小川 哲夫(7期)
    菅野 妙子
写真撮影:菅野 妙子