第26話 (4.20.2005)
「郵政民営化」


今回もチョット堅い話です。

最近郵政民営化に関し、メディアが姦しくなってきました。

小泉さんが首相になって以来、
郵政民営化を標榜して久しいですが
ここにきてやっとその骨子の発表となりました。

2007年に現在の郵政事業を持ち株会社の下に、
窓口事業会社・
郵便事業会社(物流業務)・
預金事業会社(銀行業務)・
簡易保険事業会社(保険業務)に
それぞれ分離独立した会社とするとの方針。

更に2017年には
預金事業会社と簡易保険事業会社を持ち
株会社から切り離し完全民営化とする。
窓口事業会社と郵便事業会社は
政府が株を保有し続けると理解しました。

竹中大臣の話では
1100Pageに及ぶ法案内容とのことですが、
国民の 観点から
民営化がどのように国民に利するのかの
解説が貧弱です。

TVに生出演した竹中大臣の説明でも
組織の話と
郵便預金と簡易保険の両方で
保有している金額が350兆円にも及び
その金が有効活用されていないとの話がありましたが、
民営化によって国民がいかに利するかの
説明はなされませんでした。
TV局側もその点を追及しませんでした。

4月20日の各紙朝刊は
【自民 執行部に一任】を見出しに、
自民党と
同執行部のやりとりが記述さていました。

記事によると
郵政民営化に反対している議員の多くの理由が
【議会を軽視する小泉首相のやり方に不満】
【地方郵便局長よりの突き上げ】
とあり
何とも情けない気持ちになりました。

そもそも国会議員とは
国民の代表として、
国民がいかに最低限度の文化的生活を営む
ことが出来る国家を創造するか。
更には、
その生活レベルの向上を図る国家を創造する
為の施策を論議実行する国民の代弁者と理解しています。

一方国民は
生活レベルの向上を享受するわけですから、
実行にともなう諸費用を負担する義務があり、
税金という形で負担する仕組みになっています。

官民を問わず
改革にはなんらかの痛みを伴います。

【改革実行による利の大きさが痛みの大きさを上回るか否か】
の論議が本質論です。

政府・国会議員の質のレベルは大いに問題ですが、
メディアの報道内容も気になります。

【郵政民営化関連法案の骨子と自民党の要求】と題して、
対批表を記事にしておりますが
抽象論の対比に終わっています。

肝心なのは
【何の為に民営化をするのか?】
【民営化することによる功罪はなにか?】です。

以下に報道すべき内容の例を記述します。

1100Pageにおよぶ法案内容には
当然以下の内容が含まれていると理解しています。

●民営化の骨子

1.民営化のメリットと解決せねばならない問題点とその解決案
(含む日程)。

2.現在の郵便事業概要

1)事業内容(窓口業務・郵便・郵貯・簡保別の事業概説)

2)郵便局総数

3)事業別年間取扱高

4)事業別従業員数

5)簡保・郵貯別現保有金高

3.民営化後の事業概要(2007年度時点)

 1)事業運営形態と事業別事業内容概説
(持ち株会社・窓口業務・郵便・郵貯・簡保)

 2)事業別Business Plan
  2007年時 2012年時 2017年時
  Business Planには以下を含む。

  @ 社員数 A売上高 B損益 C拠点数 
  D 資本金 E事業別政府出資比率

 3)保有金の取り扱い方法
以上の内容は新聞であれば全紙1ページに入るでしょう。

伝えるべきニュースが少ないのか
新聞も明らかに紙面埋めを目的とした
記事・広告が散見される最近ですから
紙面は十分あるでしょう。

TVであれば
2時間もあれば十分説明しきれるでしょう。

貴重な電波を
【12時間マラソンTV】やスタジオで
【タレントの私生活を暴露するお喋り】
を放映するなどの創造性の無いものを割愛して
上述を放映願いたいものです。

そのためには
報道機関が政府以上に民営化に関して
西欧先進国の例をも検証し
勉強せねば報道は出来ないでしょう。

日本の郵便事業は
オランダより学んだと理解しています。
そのオランダは1989年に民営化済みです。

英国は2001年に政府が全株保有なるも株式会社化しており
2006年1月から郵便市場完全開放を予定しています。

ドイツは1995年に政府全株保有なるも株式会社化され、
2000年より政府保有株式を一部公開しています。

先進諸国の民営化の歴史と功罪を
報道機関が調査し
日本の郵便事業のあり方を
メディアを通じて政府へ投げかける
というシナリオは無いのでしょうか?

特に国家予算(82兆円)の4倍強もの資金が
ただ眠っているだけとしたら・・・、
民間会社であったら起こり得ません。

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