第35話 (10.1.2005)
「小さな政府」


9月25日特別国会が開催され
小泉首相の所信表明演説がありました。
首相の演説時間は
歴代2位の短時間だったとのことです。

内容は郵政民営化に大半の時間を割き、
【小さな政府を目指す】とのことでした。
野党の反応は以下が大半でした。
【先日行われた衆院議員の選挙演説と変わらず、
郵政民営化の繰り返しで中味が無い。
また郵政民営化だけが国の問題では無い。】

翌26日、
小泉首相へのちょうちん記事かと
錯覚するくらいタイミング良く
読売新聞朝刊第一面TOPに
【国の財務書類】に関する
財務省の発表が掲載されました。

その内容は大筋以下の通りです。
2003年度 政府の連結負債は 1081兆円
連結資産が 840兆円。
ちなみに、日本のGDPは 500兆円。
要は241兆円の債務超過であり、
連結資産はGDPの1.7倍。

注。GDPとは?
Gross Domestic Productsの略で国内総生産高。
当該一年間に新たに生産された
物やサービスの付加価値を含めた年間総合計金額のこと。
国力の強さの指標となる。
日本はアメリカに次ぎ世界第二位。
韓国は日本の1/10の50兆円。

この財務内容から次のことが言えます。
第一に、連結資産がGDPの1.7倍という
【途方もなく大きな政府】ということです。
連結資産は本来GDPの半分程度が妥当と思います。
しかも、この累積資産は帳簿上の価値であり、
決して現在価値を示しているものとは言い切れません。

本来、資産は年度ごとに現在価値に見直され、
購入時価格と現在価値に差がある場合は、
その差額を差損・差益の形で計上し
現在価値に修正せねばなりません。

しかし、新聞記事だけでは、
どこまで政府が見直しをしているのかは不明です。
中には不良資産・債権(特に国債)が
多分にふくまれているのではと推測します。

言い換えれば、
無価値の資産を後生大事に抱えている
【張子のトラ資産】かもしれません。

第二に、言うまでも無く、
国の資産よりも負債が大きいのですから
民間会社であれば
日本株式会社は倒産しております。
倒産した会社の資産価値は暴落します。
株に例えれば、額面割れ株。
ややもすれば紙くず同然となった債権や
犬小屋同然となった建物が
資産に含まれている可能性があるということです。

更に驚くことに、
2003年度一年間で国の
収入(税金・印紙収入など)46.3兆円に対して、
支出が77.4兆円と
31兆円の財源不足だったとのこと。
当然この財源不足は
借金(国債発行)でまかなわれました。
借金で新たな張子のトラ資産を
増やしていなければ良いが、
と危惧します。

このように野放しといってよいほど、
国の財政運営を放置してきた
歴代の日本株式会社の社長(首相)、
役員(内閣)と社員(国会議員)の責任は重いです。

民間会社であれば
監査法人がとっくに手を入れて
何らかの診断と改善指令が出されています。
さしずめ、社長以下関係役員は解任され、
おそらく業務上経営怠慢の罪に問われるでしょう。
しかし、日本株式会社には
監査法人に相当する機関が存在しません。
私は第25話でこの監査法人の役割を
メディアに担当してくれるよう記述しました。

考えてみれば、
最も無責任なのは税金の見返りとして
日本株式会社の株を持っている
私を含めた国民なのかもしれません。
株主として日本株式会社の運営に関心を持ち、
見極めなければならなかったのではないでしょうか?

9月27日に首相が議長を務める経済諮問会議で
10年以内に政府の規模を半分にする
との結論を出したとのこと。
半減とする対象は、
公務員の総人件費・政府金融機関・
政府の資産と債務 などです。
遅きに失した感はぬぐえませんが、
確実に、完璧に実行されんことを願っております。

財政が再建されなければ、
年金問題・老齢化に伴う社会福祉制度の改革など
絵に描いた餅になりかねません。
財政再建という改革は
日本の景気後退・失業率の増大・消費税率の
UPなどの痛みを伴う可能性があります。
目先の痛みに躊躇した結果、
このように思いもよらぬ倒産状態にまで
日本株式会社を追い込んでしまったのかもしれません。

野党の各氏も
【小さな政府を目指す】ことには賛成と思いますので、
与党の提案に反対することで存在意義を見出すのではなく、
如何に効率的に、早く、
そして国民の痛みと将来への希望とのバランスを考えて、
いかにして実行するか建設的に
与党と議論を重ねていただきたいと思います。

<もっとも、小さな政府を目指す、
との方針は自民党に先んじて野党から
 すべき内容であったと思いますが・・・>

国民に痛みを強いらざるを得なくなるでしょうから、
小泉さんに先を越されないよう
野党が率先して以下を国会へ提案してください。

1.国会議員の少数化(例えば、衆参合わせて現在の半数程度へ)
2.議員給与(歳費)の減額(例えば、現状より30%Cut)
3.議員のフリンジベネフィットを含む諸経費の削減(現在の半分)
4.正体不明の現在31あるといわれている、
特別会計・特殊法人・独立行政法人などの
存続の是否と透明会計開示および仕組みの改善
5.公的秘書の仕組み改善
(例えば、議員個人に帰属せずに新たな団体へ帰属:
汚職の温床の極小化が目的)と人数削減

更には、野党各氏は国の財政疲弊を踏まえて
以下の問題を政府へぶつけてはいかがかと思います。

1.イラク派兵にはどれだけの国税をこれまで使ってきたか?
イラク駐在が一日延びるといくら国税負担が増加するか?
2.北朝鮮に対してこれまで経済処置をとらずにきているが、
これまで年間・累積でどれだけの国税を経済援助として
北朝鮮へつぎ込んだか?

メディアも政府発表を垂れ流すだけではなく、
先進7カ国の以下に関する
現状を国民に知らせていただきたい。
日本の民主主義・資本主義の歴史は
太平洋戦争終了後にスタートしたといえるので
先進他国との比較では歴史も浅く、経験も少ない。

先人の経験を知り
よいところどりをする知恵も必要ではないか?
また、国民には他国に比し、
何が遅れていて、なにが不足しているかの
【物差し】が必要です。

1.国の負債と資産額
2.対GDP、資産比率
3.対人口、国会議員比率
4.対人口、国家公務員・地方公務員比率
5.郵政を含めた諸官庁の民営化の進捗状況
6.年金を含めた社会福祉制度の内容
7.対GDP、国税額比率と国税使途内容(内容別比率)
8.GDPx消費税率/人口(すなわち、一人当たりの年間消費税納入額)
※日本の消費税率は先進7ヶ国の中で最も低率なるも、率論議のみで
  消費税率UPがなされないよう歯止めをかける目的に使用。
9.国会議員の待遇内容

小泉チルドレンのTV Interviewを聞いていて
【腹がたってきました】。
歳費(収入)は2,500万円、
JRはグリーン車で無料、
公的秘書の国庫負担 等など。
おまけに、政治に関しては
【これから勉強します】ではなにをかいわんや!
衆参議員を半数にすべきと感じました。


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