第38話 (11.02.2005)
「国連常任理事国vs国連分担金」


10月18日の読売新聞夕刊に
国連総会で日本の国連3席大使の小沢俊朗氏が
日本の国連分担金と現常任理事国の分担金額に触れ
【責任ある立場の国はそれ相応の負担をすべきである】
との主旨の演説をした旨の紹介記事が掲載されました。

その内容は現在の国連常任理事国の、
英・仏・中・露の4カ国合計の負担金よりも
日本一カ国の負担金の方が多い、というもの。
国連予算の分担率は原則、国民総生産をもとに
3年ごとに決定される由。

2004年〜06年の日本の負担は国連予算総額
17億7933万ドルの19・468%
(3億4640万ドル:約381億円)であり、
米国の22%(3億9145万ドル)に次ぐ大きさ。

因みに上述4カ国合計の負担金率は15.31%
(2億7241万ドル)に過ぎません。
日本が常任理事国入りと
分担金問題を結びつけて
国連で発言したのは初めて。
小沢大使は【分担金の算定方式が公正ではないとの
失望感や不満が日本で増えている】と主張した由。

参考までに私が調べた範囲の
世界の国民総生産額(2003年)を下記します。
世界78カ国の合計は283160億ドル(約3115兆円)。

内訳(単位:億ドル)
         占有率             占有率
米国:77850 27.5%
日本:51760 18.3  ドイツ :23870 8.4%
英国:11430  4    ブラジル:7440  2.6
仏国:15520  5.5  インド :3830  1.4
中国: 9570  3.4
露 : 3520  1.2

国連加盟国は世界で150カ国以上あり
私の調べた78カ国の2倍あることになりますので
占有比率は正確ではありません。
しかし、加盟国の半数は
国民総生産額が不正確であったり極めて小額なこともあり
占有比率が大きく異なる
とは考えにくいと理解しています。

気がつかれたかと思いますが、
国民総生産の比率と国連負担金率は
必ずしも下記のごとく一致していません。

     国民総生産比率 国連負担金比率 
米国    27.5    22.0
日本    18.3    19.5
4カ国   14.1    15.3

常任理事国の4カ国が国民総生産比率よりも
高い率を納めているのは当然としても
何故米国が負担比率が低く、日本が高いのか
理解に苦しむところです。

国連での国連分担金を絡ませての常任理事国入り発言は
今後、各国がどのような反応を示すか注目に値すると思いますが、
私の想像は以下の通りです。

@ 日本は常任国入りを金で買おうとしているとの反感。
A 日本と同じく常任国入りを目指している
ドイツ・ブラジル・インドの各国は
ドイツを除いては中国よりも低い国民総生産比率なので
どのような反応を示すか?

以上の危惧は払拭できないものの、
いかに日本が国連に金銭的に
貢献をしているかを影でこそこそ話すよりも
国連総会の公式の場で発言したことは当然のことと思います。
むしろ発言が遅すぎた感すらあります。

日本の国としての経済は
1300兆円の赤字国家でありながら
国連への貢献、更には先の大戦での敗戦国
(負けたものが戦争犯罪者)ということで
常任理事国入りも出来ない現状に
なにかむなしさを感じるのは私だけでしょうか?


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