第42話 (5.13.2006)
「症状の進行」


ここ二ヶ月ほどで
ALSの症状がかなり進行しました。

両脚はすでに
歩行不能状態でありましたが、
人の助けを得て
立ち居状態を保つことは可能でした。
しかし、現在は立ち居状態を保つことも
数分程度となっています。

腕の力がかなり弱ってきており、
生活をする上で
幾つか不便を感じています。

例えば、朝起きて電気剃刀で髭を剃る。
腕を顔まで上げることが困難なため、
電気剃刀を顔に当て続けることが
苦痛となっています。
顔を洗面器を使って
洗うことは出来なくなりました。
髪をとかすことは出来ませんので
家内にしてもらっています。

食事時に箸を持ちますが
指先に力が入らないことと、
口元に箸を持ってゆく腕の力が弱っていることから
顔を箸に近づけて食事をしています。

肘を前に伸ばすことが出来なくなっていますので、
食器類は極力私の目の前に並べてもらっています。
飲み物は
片手でお椀や湯のみを持つことが出来ませんので、
両手を使っております。

パソコンを叩くことも
かなり億劫になってきました。
Key Board上で
手のひらを上下左右に動かすことに
苦痛を感じるようになりました。
それは肘が思うように動かないためです。
特に右肘が動きません。
従い、Back Space Keyや
Enter Keyを押すのが厄介です。

就寝後、
寝返りを打つことが出来なくなりました。
寝返りが打てないと
同じ姿勢で長時間寝ることとなり
体のあちこちが痛くなってきます。
健常時は無意識のうちに体をひねり、
足と手の力を使って寝返りを打てたものです。
夜中に家内を起こして
寝返りを打たせてもらっています。

これからも症状は日々進行しますので
更に日常生活が不便になり、
家内に更なる負担をかけることになることでしょう。

3月に岡山大学病院を再訪問し、
阿部教授に診断を仰ぎました。

阿部教授は
日本で初めてALSの症状進行を遅らせる治療法を
人体実験にも成功し、
厚生労働省に先進高度医療制度に
同治療法の適用申請を昨年しておりました。

同教授によりますと、
同制度適用申請は却下されたとのことです。
同制度が適用されないと、
治療費は200〜300万円かかるので
国立大学付属病院である同病院では
治療実施は出来ないとのことです。

今後は私立大学病院や一般病院に治療技術を移管して、
これらの病院で治療を行うことになるそうです。
しかしながら、どこの病院へ移管するか?
どこの病院が移管を受け入れるか?
が未定のため
実施はいつになるか不明とのことです。

労働厚生省が何故、
認可しなかったのかの理由は
明らかにしていただけませんでした。
また、何故、国立病院が治療費が高いからとの理由で
治療が出来ないのかも明らかにしていただけませんでした。

症状が日々進行する患者にとって
阿部教授の治療法確立は朗報であっただけに
残念でなりません。
仮に一年後にどこかの病院で
治療が始まったとしても、
多分私にとってはtoo lateでしょう。

どなたか、この問題を解決する知恵がありましたら
教えてください。


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